協会について

ファミリーオフィスの健全な普及と、実務水準の向上を目指して

当協会は、ファミリーオフィス、ファミリーガバナンス、資産承継、事業承継、次世代教育、資産管理に関わる実務知見を体系化し、日本におけるファミリーオフィスの健全な発展を支援することを目的として設立されました。

近年、日本においても、創業家、企業オーナー、地主、資産保有ファミリーを中心に、資産管理や事業承継を単なる税務・相続対策としてではなく、家族・事業・資産を長期的に守り、次世代へ引き継ぐための総合的な仕組みとして捉える必要性が高まっています。

一方で、「ファミリーオフィス」という言葉は広がりつつあるものの、その実態や役割についてはまだ十分に理解されていません。資産運用会社、税理士法人、法律事務所、信託銀行、プライベートバンク、M&Aアドバイザー、不動産会社など、関係する専門家は多岐にわたりますが、それぞれの専門領域が分断され、ファミリー全体の長期的な利益を中心に据えた議論が行われにくいという課題があります。

当協会は、こうした課題を踏まえ、ファミリーオフィスに関する知識、実務、事例、制度、海外動向を整理し、実務家・専門家・関係者が学び合う場を提供します。

設立の背景

日本では、資産承継や事業承継の議論が、相続税対策、株式承継、M&A、不動産管理といった個別テーマに分かれがちです。しかし、実際のファミリーが直面する問題は、それらを横断するものです。

たとえば、次のような論点は、単独の専門家だけでは完結しません。

創業家が本業会社の支配権をどのように維持するか。
次世代にどのような教育や経験を与えるべきか。
家族会議や意思決定ルールをどのように設計するか。
資産運用、事業投資、不動産、保険、信託をどう組み合わせるか。
ファミリーの価値観や理念を、どのように次世代へ引き継ぐか。
国内外の税制、居住地、法制度を踏まえて、どのような体制を構築するか。

ファミリーオフィスとは、こうした複雑な課題を、長期的・総合的に扱うための仕組みです。

当協会は、ファミリーオフィスを一部の超富裕層だけの仕組みとしてではなく、企業オーナー、創業家、資産保有ファミリー、そしてそれを支える専門家にとって必要な実務領域として捉えています。

当協会の活動方針

当協会は、特定の商品販売や個別案件の斡旋を主目的とするものではありません。ファミリーオフィスに関する知識と実務を整理し、関係者が適切に学び、議論し、連携できる基盤をつくることを重視しています。

主な活動方針は、次の通りです。

第一に、ファミリーオフィスに関する基礎知識を分かりやすく発信します。
ファミリーオフィスとは何か、どのような家族に必要なのか、どのような専門家が関与するのか、シングルファミリーオフィスとマルチファミリーオフィスは何が違うのかなど、初めて学ぶ方にも理解しやすい形で情報を整理します。

第二に、実務家・専門家の知見を体系化します。
資産運用、相続・承継、税務、法務、信託、不動産、M&A、ファミリーガバナンス、次世代教育など、分野横断的な論点を扱い、ファミリーオフィスに関心があるファミリー加え、一流の実務家が参加することで実務に役立つ最新知識の蓄積を目指します。

第三に、海外の事例や制度動向を紹介します。
欧米やシンガポールなどでは、ファミリーオフィスはすでに重要な資産管理・承継インフラとして発展しています。当協会では、海外の制度や実務をそのまま輸入するのではなく、日本の家族、企業、税制、文化に合った形で理解することを重視します。

第四に、専門家間の健全なネットワーク形成を支援します。
ファミリーオフィスの実務では、一人の専門家だけで解決できる課題は限られています。当協会は、各分野の専門家が互いの役割を理解し、ファミリーの長期的利益を中心に連携できる環境づくりを目指します。

当協会が大切にする考え方

ファミリーオフィスの本質は、単なる節税や資産運用ではありません。

家族が何を守り、何を引き継ぎ、どのような形で社会と関わっていくのか。その問いに向き合うための仕組みが、ファミリーオフィスです。

当協会は、資産の規模だけでなく、家族の理念、事業の歴史、次世代の育成、社会との関係を含めて、ファミリーオフィスを総合的に捉えていきます。